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新有機質肥料講座(総論編)ページ55/57

スライド55:巻末解説(古細菌)

古細菌(アーキア archaea)143)

古細菌(こさいきん)またはアーキアとは、生物分類の最上位に位置するドメインと呼ばれる分類群に属している生物群の名称です。古細菌は、細菌、真核生物(真菌(カビ)、アメーバやゾウリムシ、植物、動物)とともに生物界を3分する生物群の一つです。古細菌は、その形や大きさなど、細菌に近い部分も多いですが、細菌とは全く異なった生物群です。細菌、古細菌ともに、細胞に核やミトコンドリアなどの細胞小器官を持たない原核生物ですが、進化の過程からみれば、生命の起源から細菌と古細菌に分かれ、古細菌から真核生物が進化したと考えられています。
古細菌は間欠泉、海底熱水噴出孔、火山、油田、塩田、塩湖、強酸・強アルカリ環境などから多数発見されています。強力な放射線に曝されても生き残るものも発見されています。古細菌は極限環境に生息する生物というイメージが強いかもしれませんが、水田や沼などに生息するメタン生成菌をはじめ、土壌などにも広く分布しています。農業上重要なアンモニアから亜硝酸への酸化を担うアンモニア酸化細菌や硫黄の酸化(作物による硫黄吸収を可能にする)を担う硫黄酸化細菌等の一部は古細菌です。

※ドメイン
生物学では、生物を互いに近縁な物同士グループ分けしています。例えば、イヌであればオオカミという種に属し、オオカミという種はイヌ属に、イヌ属はイヌ科、イヌ科はネコ目といった具合です。下から種(しゅ)、属(ぞく)、科(か)、目(もく)、網(こう)、門(もん)、界(かい)、ドメインが設定され、上位の階級になるにしたがって大きなグループです。ドメインの階級で分類されているのが、「細菌」、「古細菌」、「真核生物」の3分類群で、すべての生物がこの3つのいずれかに属しています。
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有機質肥料と有機質資材の関係 ・・・・・・・・・・ 1
有機質肥料の働きと効果 ・・・・・・・・・・ 2
第1章 土壌中での分解特性から見た有機質肥料の肥効と安全性 ・・・・・・・・・・ 3
第2章 植物による有機態窒素の直接吸収-無機態窒素だけでは説明出来ない植物の存在 ・・・・・・・・・・ 20
一部の植物が直接吸収するPEONの発見、アミノ酸や核酸は効くのか?・・・
第3章 有機質肥料と土壌環境-土壌団粒を中心に ・・・・・・・・・・ 33
第4章 有機質肥料と作物品質-作物品質向上メカニズム ・・・・・・・・・・ 42
有機質肥料・まとめ ・・・・・・・・・・ 54
巻末解説(古細菌) ・・・・・・・・・・ 55
参考文献・引用文献 ・・・・・・・・・・ 56
後書き ・・・・・・・・・・ 57

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